[公開前の映画の内容に若干触れている部分があります]
幸運な事に先行上映会への招待に当選し、4月の公開より一足早く
先週の日曜に観る事が出来たレオス・カラックス監督、13年振りの長編映画
『ホーリー・モーターズ』
観終わってから一週間、ずっと頭の片隅に引っかかっていて何処がそんなに
響いたのか何かにつけ考えてしまう...そんな厄介な映画でした。
今回ドニ・ラヴァンは11の役柄を演じていて(うちひとつは『TOKYO!』のメルド)
映画の中でも役者として演じてる様にも、または次々と異なった人生を生きている様にも見えます。
観ながらふと思い出したのは、グレッグ・イーガンの短編小説『貸金庫』
もちろん全く違う話ですが。これはSFだと思ったのです。
また、この13年の間にホントは撮られる筈だった映画のピースを観ている様な気にもなったり、
過去作を思い出させる部分があった様な気がしたり、
(後から気付いたのだけど、ランニングマシンの場面と『汚れた血』のアレックスが疾走する場面との相似)
解釈が色々出来そうな、観た人の数だけストーリーが出来そうな映画ですが、
私にとって何よりも魅力的だったのは、ドニ・ラヴァンの存在そのものと
観ていてひたすら気持ちのよい映画だという事。
4月になったらまた観よう。
2/5修正:グレッグ・イーガンとグレッグ・ベア間違えてました...